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​内科④

・眼科
・神経内科
​・腎泌尿器科
川越市・鶴ヶ島市の動物病院|霞ヶ関どうぶつクリニック|整形外科
眼科
​眼科
症状:目が赤い、腫れている、痛そうに開かない、目やにが出る、
   涙が多い、など
角膜疾患(角膜炎・潰瘍)

概要:

角膜は眼球の一番表面にある透明な膜です。角膜は常にまばたきをすることにより涙の膜で覆われ、乾燥して傷つかないように保護されています。しかし、眼が出ているなどの顔の特徴(短頭種など)や、神経の異常でまばたきがうまくできなかったり、免疫の異常、外傷などにより涙の膜が壊れ、角膜に傷が付きます。これが角膜炎です。角膜炎が悪化し角膜の傷がさらに深くなった状態が角膜潰瘍です。

膿のような色のついた汚い目やにがたくさん出て、目の周りの毛が汚れます。結膜は赤く充血し、角膜は乾燥して、濁ってしまいます。濁った角膜には血管が入り込みます。角膜炎が進行して角膜潰瘍になってしまった場合は、眼をしょぼしょぼさせたり、涙やけができるほど涙が多くなったり、痛みの症状を強くあわらします。角膜の濁りや血管の侵入も強くなり、潰瘍の部分には凹みが見られます。

​治療法:

涙を補う点眼薬を使用し、感染がある場合は抗菌薬の点眼薬や飲み薬を使います。

角膜潰瘍の場合には潰瘍治療の点眼薬を使用します。

自分で眼を掻いてしまう場合にはエリザベスカラーなどを使用し保護します。

目の症状は急速に進行するケースもありますのできになることがある場合は早めに受診することが大切です。

乾性角結膜炎(KCS)

概要:

​眼の表面の角膜は常に涙で濡れていることで、透明性を守っています。涙は、涙腺から分泌する水成分、結膜から分泌する粘液成分、そして眼瞼縁から分泌する油成分で構成されています。この3つの成分はまばたきによって、混じり合いながら眼の表面に拡げられて角膜を守っています。涙の水成分が不足すると、角膜や結膜は乾燥して、激しい目やに、初期には痛みと不快感、慢性期には角膜の強い濁りがでて視覚を失うこともあります。

眼が大きい犬種では、まばたきの際に眼が完全に閉じ切らないことが原因となることもあります。他には外傷などにより涙を出すよう涙腺に指示が伝わらなくなったり、涙腺の炎症や加齢などによって涙腺機能が低下し、涙を出すことができなくなることが原因です。

​治療法:

原因を見つけることが第一です。症状を緩和するためには、まず涙の補充をすること、涙の流出を防ぐことが必要です。

涙の補充には防腐剤無添加の人口涙液やヒアルロン酸点眼液、涙の流出を防ぐためにはまぶたの炎症を制御する治療が必要です。原因がわからない時には、免疫抑制剤の点眼を開始し、治療開始4〜6週間で涙液量が増加しない時には他の薬剤に変更されます。何種類かの免疫抑制剤の治療で涙の量が増えない場合には、生涯にわたり涙の不足を補う点眼が必要になります。

白内障

概要:

眼のレンズ(水晶体)の一部または全部が白濁する病気であり、その程度が進めば進むほど白く濁り、視力障害(ものにぶつかる、ジャンプできなくなるなど)が発現してきます。原因として、先天性、遺伝性、代謝性、外傷性、薬物性などがあり、多岐にわたります。

白内障によって起こる問題としては主に2点です。

まず1点目は視力の低下です。初期は視界が霞む程度ですが、白内障が進行してくるとレンズの白濁により視力が失われます。

2点目としては合併症の問題です。ぶどう膜炎(眼炎)、水晶体脱臼、続発性緑内障、網膜剥離などが代表的です。

​治療法:

内科的に完治させることは不可能な疾患です。ただし、ぶどう膜炎などが併発した際には消炎剤の点眼薬を使用して症状を緩和させます。

完治をさせるには外科的な処置が必要となりますが、治療費が高額になりやすいこと、また術後も長期管理が必要となるなどの注意点がありますので慎重に検討する必要があります。

緑内障

概要:

視神経が障害されて見えにくくなり、最終的に目が見えなくなる病気です。眼の中の圧力(眼圧)が高くなることによって起こります。犬ではプードル、ダックスフント、シーズー、柴犬など緑内障になりやすい犬種が存在します。

加齢により発症することが多く、中年齢以上に発生が多く見られます。

眼圧が上がることにより、充血、角膜白濁、痛みなどが認められます。結膜の充血により結膜炎などの病気と混同されがちです。また、高眼圧により視神経が障害され、視力低下や盲目が起こりますが、片眼だけの発症では視覚障害に気づかないケースが多いです。慢性的に高眼圧が続けば、眼球の拡大(牛眼)や水晶体の脱臼、露出性角膜炎(乾燥による角膜の炎症)などがみられます。

​治療法:

眼圧を正常範囲内に下げることにより、視神経への障害を防ぎます。また、高眼圧による痛みや眼球の変化を減らします。このため内科治療(主に点眼薬)により治療を行いますが、病気が進行すると薬が効かなくなっていきます。そのため手術で溜まった前房水を排出したり、房水を作っている部分を壊す手術を行うこともあります。しかしながらこのような手術を行っても、病気が進むとさらに眼圧が高くなってしまうため、そのまま進行して失明した場合には眼球を摘出する、または義眼手術を行うなどにより痛みからの解放が必要になる場合もあります。

進行性網膜萎縮(PRA)

概要:

遺伝性、進行性、両眼性に視神経が変性してしまう疾患です。最初は夜暗くなると視力が落ちるなどの症状から始まりますが最終的には失明にいたってしまいます。生まれてから数ヶ月で発症してしまうケースや加齢に伴い発症するケースなど様々です。Mダックスは好発犬種として知られています。

診断には検眼鏡検査や遺伝子検査を用います。

​治療法:

​現在のところ、PRAに対する有効な治療はありません。遺伝的な疾患のため、発症した子は繁殖に用いないようにする必要があります。また、犬は人間と比較して視覚よりも聴覚や嗅覚が大きな役割を果たしているので、環境を整えてあげることで生活の質を保つことができます。

PRAは白内障を続発するケースが多いので、眼炎などが強い場合にはそちらの治療も必要となります。

​チェリーアイ

概要:

目頭に存在する第三眼瞼という膜が腫れて脱出してしまう疾患です。ほとんどが1歳未満に発症し、時間差で両眼ともなるケースが多いと言われています。コッカースパニエル、ビーグル、ペキニーズ、ボストンテリア、フレンチブルドッグ、シーズーなどが好発犬種です。

症状としては脱出した第三眼瞼が刺激となり、流涙症、結膜炎、疼痛などが生じます。

放置しておくと炎症が酷くなる傾向があります。

​治療法:

​軽い脱出であれば綿棒などで押し込むだけで改善するケースもありますが、再発を繰り返すことも多く、外科処置が必要になるケースもあります。

川越市・鶴ヶ島市の動物病院|霞ヶ関どうぶつクリニック|眼科
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神経内科
​神経内科
症状:けいれん発作、歩くのを嫌がる、触ると痛がる、震える、顔が傾く、など
椎間板ヘルニア

概要:

犬では最も多い脊髄の病気です。脊椎(背骨)の間にある椎間板に過剰な力が加わることによりおきます。遺伝的に椎間板が硬くなっている場合や加齢により椎間板が疲弊している場合には、背骨に加わった力を椎間板が吸収できずに上に出てきてしまいます。椎間板が正常でも高所からの落下や交通事故などの強い衝撃により起きる場合もあります。

遺伝的にからり若い時期に内部の水分が減少して椎間板が硬くなってしまう犬種があります。ミニチュアダックスフント、ビーグル、シーズー、ペキニーズなどで軟骨異栄養性犬種と呼ばれています。これらの犬種では椎間板ヘルニアを発症する確率が非常に高く、比較的若齢(3〜5歳)での発症が多く見られます。

主な症状は痛みと麻痺です。痛みはヘルニアを起こした部位で見られます。頸部の椎間板ヘルニアの場合には、首に触れると痛がる、首の筋肉を緊張させる、首を動かさなくなり上目遣いになる、といった症状で気づくことが多く、胸椎や腰椎の椎間板ヘルニアの場合には、抱いた時に痛がる、背中を丸める、背中を触れると嫌がる、などの症状がみられます。

足の麻痺が出るほか、膀胱が麻痺すると排尿できなくなり失禁したり、お腹を押すと尿が漏れるようになります。排便も自分の意思でできなくなり無意識で便が出てくるようになってしまいます。

​治療法:

脊髄の圧迫が軽度であり麻痺の症状が軽い場合には、安静と鎮痛薬の投与による保存療法で治療します。根本原因の治療ではないため再発することがあります。

根本的な治療は脊髄を圧迫している椎間板の手術による除去です。脊髄損傷が重度で回復に時間がかかる場合には、リハビリテーションや圧迫排尿などによる排尿管理が必要となります。

脊髄のダメージが軽度であれば予後は良好です。重度の場合には足の麻痺や排尿障害などの後遺症が残る場合があります。痛みの感覚もなくなるような重い症状の場合には手術をしても改善しない場合があります。稀に進行性脊髄軟化症を併発する場合があります。この病気は脊髄障害が頭側に進行していきますが、有効な治療法がないため、最終的には呼吸麻痺により死亡します。

馬尾症候群

概要:

​治療法:

変形性脊椎症

概要:

​治療法:

前庭疾患

概要:

​治療法:

水頭症

概要:

​治療法:

腎泌尿器科
​腎泌尿器科

症状:水をよく飲む、痩せてきた、吐く回数が増えた、何度もトイレに行く、尿が出ない、尿が臭い、血尿が出る、など

慢性腎臓病(CKD)

概要:

心臓病や腫瘍とならんで、中年齢以降の犬や猫にとって生命を脅かす疾患です。CKDは両側あるいは片側の腎臓の機能的及び構造的な異常が3ヶ月以上継続している状態と定義されています。早期に診断し治療することで、生存期間やQOLを改善できることが明らかとなってきています。特に食事療法は初期のCKDにも有効性が示されています。

CKDは様々な腎疾患(糸球体腎炎、間質性腎炎、腎盂腎炎、家族性・先天性腎疾患、FIP感染症など)が原因となって、腎臓の障害が慢性的に進行することで発症します。

CKDの症状は病期(ステージ)によって異なります。早期では、症状はありません。腎臓の障害が進行するに従って、尿量・飲水量が増える、体重減少、食欲不振などが見られるようになります。さらに進行すると、体内の不要な物質を尿から十分に排出できなくなり尿毒症に陥ります。最終的には全く尿が出なくなり、これまでの症状に加えて、痙攣や昏睡などの神経症状が見られることもあります。

​治療法:

初期のCKDでは、ストレスを避けることと、腎臓病のために調整されたフード(療法食)を用いた食事療法が中心となります。また、尿量が増えて脱水になりやすいため、新鮮な水を十分に飲めるような環境を整備します。また、高血圧や尿タンパクが認められる場合には、それぞれに対する治療を行います。CKDが進行すると、様々な症状や異常(貧血、代謝性アシドーシス、脱水)が出てきます。その場合は、上記の治療に加えて、それぞれの症状に対する対症療法(点滴など)が必要となります。

急性腎不全

概要:

​治療法:

腎炎

概要:

​治療法:

尿路感染症(感染性膀胱炎)

疾患概要:

​治療法:

犬の尿石症

概要:

腎盂、尿管、膀胱または尿道のいずれかに石が存在する疾患です。腎盂や尿管の尿石では腹痛や血尿、膀胱や尿道の尿石では血尿、頻尿、排尿時の痛みや尿石の排泄などが見られることがあります。ただし、無症状のものも多く、健康診断や他の病期の検査時などに偶然見つかることもあります。尿石症に感染が加われば、治りにくい膀胱炎や腎盂腎炎を起こし、膿尿(濁った尿)や発熱が見られることもあります。

遺伝的な体質が影響すると思われますが、尿路感染や水やフードの成分が原因になる場合もあります。その他、副腎皮質機能亢進症、糖尿病、慢性腎不全、前立性疾患、腫瘍性疾患などの病気を持っていることによっても尿石ができやすくなります。

​治療法:

尿石症のうち、ストラバイト、尿酸塩及びシスチンは療法食や薬剤投与によって溶解可能な場合があります。

しかし、溶解できないものは外科的に石を摘出する必要があります。

猫の尿道閉塞

概要:

尿道内に結石(ストラバイとやシュウ酸カルシウムなど)や栓子(尿路上皮細胞、ムコ蛋白、炎症産物など)が塞栓することによって尿を出せなくなる病気です。

尿道が細くて長いという解剖学的な特徴から、オス猫に多い病気です。

完全に閉塞してしまってから数時間もしくは部分的に閉塞している場合では、頻回の排尿動作、血尿、排尿痛から異常な鳴き声を発する、落ち着きがなくなる、触られるのを嫌がる、トイレから出てこないなどの行動をとることがあります。

尿が出なくなって24時間を経過すると、これらの症状に加えて、意識レベルが下がる、食欲がなくなる、嘔吐、体温の低下がみられるようになってきます。その後は急性腎不全により死に至る可能性があります。

​治療法:

尿道閉塞の解除と、尿が排泄できないために起こった身体の様々な異常の改善が、主たる目的となります。おとなしい猫の場合や状態が悪化している猫の場合は無麻酔・無鎮静下で閉塞解除処置が行えることもありますが、安全に実施するため最低限鎮静下での処置を行うことが多いと考えられます。場合によっては全身麻酔下で実施します。

尿道に詰まっている結石や栓子をカテーテルを挿入し水圧により押し戻します。これらの処置で解除できない場合(どうしても詰まっている物質が除去できない時、腫瘍ができている時あるいは尿道自体が狭窄している時など)は、より詳しい検査や、外科手術が必要となることがあります。これらの尿道閉塞解除処置と同時に、輸液などによって、身体の異常を改善させます。

解除後も、再閉塞のリスクがありますので、しっかりと対策をしていくことが重要です。

前立腺肥大(嚢胞・膿瘍)

概要:

前立腺肥大は前立腺過形成によって生じる良性の腫大であり、犬で最もよく認められる前立腺の病気です。発症には雄性ホルモン(アンドロゲン)が深く関与するため、雄性ホルモンを多く分泌する未去勢の明日犬で発生率が高く、9歳までに雄犬の95%が罹患すると言われています。また、前立腺肥大が進行すると嚢胞を形成したり、化膿したりする可能性があります。前立腺は一度化膿すると治療が困難となるケースが多々あります。

​治療法:

一番の対策は若齢時に去勢手術を行っておくことですが、前立腺肥大が見つかった時点でも嚢胞や膿瘍などの症状がなければ去勢手術により完治できる可能性の高い疾患です。

​年齢や他疾患により全身麻酔が困難な犬や、繁殖用の犬では抗アンドロゲン製剤を用いた内科療法を実施しますが、投薬終了後の再発には注意が必要です。

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